シンポジウム「1867年パリ万博とは何か」 (2017-10-21)

松戸市の戸定歴史館が主催するシンポジウム「1867年パリ万博とは何か」が10月下旬、千葉大学園芸学部100周年記念戸定が丘ホールで開催され、クリスチャン・ポラック会長が基調講演をされましたので、吉田、中村両副会長をはじめ7名の会員も出席し、拝聴しました。
このシンポジウムは、今年がパリ万博から150周年ということで、同歴史館が企画した 「1867年パリ万博150周年記念展『徳川昭武の日仏交流』」の一環として開催されたもので、日仏交流の原点がパリ万博であることが改めて浮き彫りにされました。
ポラック会長は「1867年パリ万博と日仏関係」のテーマで基調講演をされた後、跡見学園女子大学専任講師で「パリ万国博覧会とジャポニスムの誕生」の著者である寺本敬子氏が「フランス産業芸術とジャポニスム」、渋沢資料館館長の井上潤氏が「1867年パリ万博が渋沢栄一にもたらしたもの」、戸定歴史館館長の齊藤洋一氏が「徳川昭武とパリ万博」のそれぞれのテーマで講演されました。
引き続き、講師4名によるパネリストッションが行われ、この万博がその後の日仏交流やジャポニスムの浸透、わが国の近代化にいかに貢献したか、などについて語られました。
この後、徳川最後の将軍慶喜の弟昭武の屋敷であった戸定邸を見学しましたが、日仏交流の絆は、優秀な人物の活躍と生糸産業に支えられていたことを痛感した半日でした。
なお、パリ万博150周年記念の催し物が多々、開催されていますので、いくつか紹介しま しょう。
まず、東京・目黒の久米美術館では、「明治の万国博覧会展Ⅲ」が12月3日まで、戸定歴 史館では12月24日まで「1867年パリ万博記念展Ⅲ期『徳川昭武の日仏交流』」、東京・飛鳥山公園内の渋沢資料館では12月10まで「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く(第2期)」 がそれぞれ開催されています。

会員 H K


戸定歴史館正面入り口の茅葺門

パネリストセッションの出席者