ワインを美味しく飲むための基礎講座雑感 (2012/12/01)

 12月1日に開催された2012年度2回目の講演会のテーマは「ワイン」。講師も都内でワインバーを経営するソムリエにお願いし、理論と実践を体験するユニークな講演会となりました。
 会場は、「目黒のサンマ」ほど知名度は高くはありませんが、常連のI、Y会員が推薦するワインバー「ヴァンソーブル」で、JR目黒駅西口から権之助坂を下った途中にありました。
 師走の早い夕陽も落ちた17時に参集した会員は、最長老のTさんをはじめ9名、他に久米美術館学芸員のKさんが特別参加されました。
 そして、講師を務められたのは、同店の経営者で店長の眞屋聡さん。彼はホテルやフレンチレストランで修業し、5年前にこの店を持ったそうですが、勿論、ソムリエの資格も取得しておられます。
 眞屋さんは、まずテーブルグラスの種類と用途からお話しされましたが、グラスにもいろいろな種類があって、ワイングラスのふっくらとして口が狭くなっている独特の形状はその香りを逃がさないため、との説明がありました。
 いよいよワインが運ばれ、北半球代表のフランスワインと南半球代表のオーストラリアワインの飲み比べです。赤・白それぞれの味覚をどう感じるかの感想を述べながら、話は進みましたが、渋みや甘み、シャープさなどの特徴が産地によって如実にあることが分かりました。
 原料であるブドウの生育には、日照時間、平均気温、昼夜の寒暖の差が必要で、これらの条件を満たすのは地形的には盆地である、と聞き納得しました。
 この後は食事をしながら、話を聞きながらワインを飲んだわけですが、計算すると全部で9本のワインを頂いたことになるそうです。私は横文字とカタカナに弱いので、銘柄の記憶はありませんが、以下でIさんが詳しく報告されていますので、こちらを参照ください。
 料理も手が込んでいて、メインはフランス南西地方の伝統料理「鴨のコンフィ」だったそうですが、鳥アレルギーの私は手が付けられなかったのが残念です。
 老若男女が一同に、美味しいワイン、フランス料理、楽しい会話のひと時を過ごしたことと思いますが、自分自身はこの講習で、「ワインは値段で味が変わるのではないこと」、「その時の微妙な天候や地形など自然条件などで味は変わってくること」、を前提に、「単にワインを下さい、という注文ではなく、自分に合ったワインをどう探すか、というのがワインの飲み方」を教わった気がします。

会員 H.K.


 

当日試飲したワインの解説

①白ワインの品種CHARDONNAYシャルドネの比較(フランスと新大陸)をしました。
シャルドネは、もともとフランス・ブルゴーニュ地方の品種ですが、現在は、全世界的な品種の代表格となっています。今回は、フランスとオーストラリアの比較をしました。

1.Jean-Claude Boisset Chardonnay Les Ursulines 2010
ジャン・クロード・ボアゼ シャルドネ レ・ウルスリーヌ 2010年
ジャン・クロード・ボアゼは、ブルゴーニュ地方の中でもワインの中心地ニュイ・サン・ジョルジュに本拠を置く会社です。シャルドネ100%で造られています。

2.Wolf Brass BILYARA Chardonnay 2011 
ウルフ・ブラス ビルヤラ シャルドネ 2011年
南オーストラリア州バロッサ・ヴァレーで作られるワイン。南オーストラリア州は、オーストラリアの南部中央に位置し、バロッサ・ヴァレーをはじめとして、有名な産地が多くあるワインの一大生産地です。作り手のウルフ・ブラスは、1861年にドイツからオーストラリアに移住し、ワイン造りを始め、現在ではオーストラリアを代表するワイナリーのひとつとなっています。鷹のマークが目印ですので、これからも目にすることがあるかもしれません。

②赤ワインの品種Pinot Noir ピノ・ノワールの比較(フランスとオーストリア)をしました。 ピノ・ノワールは、ブルゴーニュを代表する品種です。

3.Marc Rougeot-Dupin Monatine Rouge NV(年代なし)
マルク・ルージョ・デュパン モナティーヌ・ルージュ
ブルゴーニュの高級白ワインを産出するムルソー村にある造り手マルク・ルージョが、マルク・ルージョ・デュパンという販売名で出しているワインの一つです。

4.TRENTHAM Pinot Noir classic 2010
トレンサム ピノ・ノワール クラシック 2010年
トレンサムは、オーストラリア・ヴィクトリア州ミルジュラにあるワイナリーです。

③食事とともに

5.Château Grimont Cuvee Pretige, Premiere Cotes de Bordeaux, 2008
シャトー・グリモン、キュベ・プレステージ プルミエール・コート・ド・ボルドー2008年
ボルドー市街の南東、ガロンヌ川右岸のカンサック村で造られる赤ワインです。カベルネ・ソーヴィニヨン60% メルロー30% カベルネ・フラン5%によって構成されています。このワインは年間30,000本の限定生産です。

6.Cuvee Les Galets  Les Vignerons d’Estezargues
キュベ・ガレット エステザルグ協同組合  年代記録漏れです…。
グルナッシュ50% シラー25% カリニャン25%
アヴィニョン南西に位置する、ガール県リラック近くの村にあるごく小規模な組合によるワインで、有機農業と最低限の農薬使用、というスタイルで造られています。

7.LES TANNES en Occitaine sauvignon Blanc 2011 
レ・タンヌ(オキシタン=オック語で「水脈」という意味だそうです) 2011年
フランス南部のラングドック地方、オック地区の白ワインです。ソーヴィニヨン・ブランという品種100%でできています。

8.Château Bouscassé Madiran Brumont
シャトー・ブスカッセ マディラン ブルモント 年代は記録していません…。
フランス南西部、オート・ガロンヌ県(県庁所在地はトゥールーズ)のマディランのワインです。タナ65% カベルネ・ソーヴィニヨン25% カベルネ・フラン10%で構成されています。「タナ」という品種は、南西フランスの伝統的な品種で、色の濃い強いタイプのワインになります。
☆Yご夫妻の差し入れのワインです☆

9.Château Montus 2007
シャトー・モンテュス 2007年
7番と同じマディランの作り手、Alain Brumont という、とても著名な醸造者によるワインです。このシャトー・モンテュスは、世界の数多くの三ツ星レストランに置かれている、といった話や、トム・クルーズが自家用ジェットで買いに来た、といった逸話で有名です。タナ80% カベルネ・ソーヴィニヨン20%で造られています。

10.Château La Poujade Cahors 2008年
シャトー・ラ・ポジャッド(と発音するらしい) カオール 2008年
カオールはロット県(マディランと同じミディ=ピレネー地域ですが、マディランより少し北)の県庁所在地です。この地域の4つの生産者協組合が統合してできた生産者によるワインで、マルベック85% メルロー15%です。色が濃く、「黒いワイン」とも呼ばれています。

8,9,10は、当日供されたフランス南西地方の伝統料理「鴨のコンフィ」と同じ地域のワインということで、よく合うと言われています。

出典は、各ワイナリーWEBページその他より

会員 F.I.